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今どきの若手に効く!後進指導のコツ~組織の持続的発展ために~

後進指導は組織の持続的発展には欠かせません。組織のノウハウは「人」が持っています。「人」が持っているので、それを次々に若手に伝承していくことが組織のノウハウを保持し続けることにつながります。ベテランが辞めてしまったらそのノウハウも失われてしまいます。それでは組織力が弱体化してしまいます。若手を育てるのはベテランに期待される一つの大きな役目です。今回は後進指導についてお伝えします。

後進指導と部下、後輩指導の違いとは

後進指導とは、「技術やノウハウなどを持った専門的な職に従事する人材」がその技術やノウハウを引き継ぐべき若手に伝えていくという意味で部下・後輩指導育成よりも狭い意味で使われる言葉です。
例えば、今までのクライアント例で言えば
・メンテナンスサービススタッフ
・製造部門スタッフ
・電鉄会社の運転士
・コールセンターのオペレーター
などがあたります。

このような職種の場合、一通りのスキルが身につけば後はそのスキルの精度を上げていくことになりますが、ある時点で天井を感じられ、人によっては無意識に高レベルで業務をこなしていけるようになります。

このような業務に就いている方はスペシャリストです。
スペシャリストはその業務のプロフェッショナルですので、組織内の貴重なノウハウ保持者です。
そのような方々はご自身のスキルに満足されるほど経験を積まれたら、次は何を期待されるかというと「後進の指導」です!
つまり、その卓越したノウハウを若手に伝え教え込んでいくというお役目が期待されています。

 

 

後進指導がうまくいかないのは

後進指導がなかなかうまくいかないという声が最近よく聞かれます。
その要因は「世代間ギャップ」が挙げられます。
いつの時代も世代間ギャップはありますが、昨今、世代間ギャップが起こる年代差はどんどん短くなっていると感じます。多分5年差でもコミュニケーション不全は起こっていると思います
それほど世の中の取り巻く環境は急変していると言えます。

後進の指導がうまくいかない要因は主に3つあると考えます。
1、指導担当者はベテランのため、そもそも仕事量が多くなりがちで指導に割く時間が無い
2、指導する側される側の価値観が違うので今までやってきた指導方法が合わなくなってきている
3、成長しているかどうかの評価が指導担当者と指導される側で認識の違いがある

1については、指導担当者のベテラン社員方の成長余白です。
もうこれ以上成長なんてしないよ、と言われるベテランの方々は多いですが、どんな役職に就いていても成長はできます!特に時間管理スキルについては多くの方がまだまだ改善できます。ベテラン人材がこのスキルを向上させると業務効率化が進み、部門全体の生産性アップにつながります。

2について、これが世代間ギャップです。
指導する側される側がお互いの価値観を理解し、承認し、指導される側の若手の価値観に寄り添って声かけを行うことが肝要です。とは言え、「やってほしいことはきちんと伝える」ことが重要です。ただ寄り添うばかりでは成長はできません。一つ一つ相手の尺度でステップを設定してやり遂げることを要求します。その場合、相手の理解度に合わせてティーチングとコーチング手法を使い分けることが有効です。

3は「公平感」と「納得感」を得ることでモチベーションを維持向上させる仕立てづくりです。
例えば「後進指導ロードマップ」のようなものを活用し、お互いに成長度合いと今後の道筋を可視化することが有効です。
「ロードマップ」は部門内で統一したものを作成することで「先輩ガチャ」のような属人性からくる不満を抑制することができます。また、指導側にとっても目安ができるので安心して指導にあたることができます。

以下にプログラム案をご紹介しますのでご参照ください。

 

ご参考プログラム

これから重要度が増す「可視化」の力

今回のプログラムにある「後進指導ロードマップ」は「可視化」のアイデアです。指導する側される側両者の理解度をすり合わせすることに役立ちます。

これからの日本企業では多様なバックグラウンドを持つ社員が今後ますます増えてきます。外国人社員が普通になってくると価値観の違いはもっと大きくなります。コミュニケーションでは「同じ物差し」を使うことが重要です。可視化はその一つの対応策です。

これから入社してくるZ世代は今のベテラン社員の方々からするとある意味「外国人」と考えておいた方が良いかもしれません。それほどに価値観や考え方が違うので、あらゆる面で可視化しておくようにしておくことは重要度が増してくる社会になると思います。

 

今回は後進指導についてお伝えしました。

専門職部門に限らず部下・後輩指導は今までのやり方では通用しなくなっています。
今の若手は「見て覚えろ」ではやる気を失ってしまいます。今どきの新人若手を部下や後輩を指導される方々には基本となるスキルを身につけていただき、指導する側される側双方が成長するための基礎的な知識として「OJT研修」などもご相談いただければ幸いです。

 

皆様からのお問い合わせをお待ちしております。

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